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印染工房プチ探訪@京都

もうすぐ2月も終わりが見えてきました。

当社の沈丁花(じんちょうげ)のつぼみがすっかりふくらんできていて

季節は確実にめぐっている!のを発見、たしかに日が少しずつ長くなっているのを感じます。

もう少しで春ですね~。

まだまだ寒い二月の初めに、当社の若手社員Nさんと同業の工場さん二社へ見学にお邪魔してきました。

入社二年目の彼女ですが、現場での経験を積み重ねる中で、他社への興味や他の現場作業への関心が湧いてきて

自発的に「見学に行ってみたい」と申し出てくれました。

そんなことで、京都にある印染の同業二社にお願いして京都プチ見学コースへ二人で出かけたのです。

一社目は醒ヶ井通りに面する立派な印染の暖簾が揺らめく川橋印染工場さんへ。

入ってすぐに目を引く引染作業中の様子

京都らしいウナギの寝床、奥へと続く深い工場では玄関を突き抜けると30mもの

幕を染めることができるとのことです。

こちらの工場で特徴的なのはなんといっても郡山染め(こおりやま染め:ベンガラ染めともいう)

をされること。日光堅牢度が極めて高く、古くから暖簾や日よけ幕以外にも壁や柱の塗装にも

使われてきた天然鉱物染料を使っての印染ができるというのは日本広しといえども他にはない技術。

呉汁を生地において白抜き部分に糊をおき、染料をつけたら

炭火で燻すこと一夜、摩擦で擦れて染料が落ちないように丁寧にお湯で

リラックスさせ、糊をおとします。デリケートなので極めて慎重に

縫製加工や仕上げを施します。

醒ヶ井通りに西向きに立つ玄関を飾る暖簾はつりっぱなしで三年目とのことですが

褪せるどころか、もとより色濃くなる様相でした。

初めての工場見学に、緊張の色が隠せないNさんでしたが、見慣れぬ道具や

初めて聞く技法に興味津々、新社長との記念写真にやっと笑顔が戻りました。

二社目は節分を控えて準備が進む壬生寺の近くでなんと創業100年以上の歴史を誇る

河合旗染工場さん。

こちらも川橋印染工場さんと同様に手作業での印染をされています。メインは何といっても

高級な旗用の絹の生地の染め 筒糊(つつのり)をおいて刷毛(はけ)で丁寧に色をつけ

蒸し・水洗・縫製まで一貫生産をされています。

当社の会長はなんとこちらで筒糊の手ほどきを受けたと聞いております。

寒い時も暑い時も、畳一畳の上に我慢して、高価な分厚い絹の生地に

ひと起きひと起き、丁寧に糊置きされる姿は職人そのもの。時間のかかる仕事です。

若い後継者の息子さんが、カッティングプロッターで彫った型紙で

糊を置かれるのと融合させてまた新しく効果的なモノづくりに繋げておられるのも、時代の要求に合わせた取り組みとして好ましく感じられました。

私たちの印染め(しるしぞめ)と言われる分野の染工場は全国でも200社はないでしょう。

1970年頃(昭和45年頃)なら、京都の印染の組合には60社以上の工場が加盟していたそうです。

今は15社以下・・商品や顧客を時代に合わせて変えてきてやっと生き残れるかどうかのニッチな繊維産業ですが

京都という地形や立地、さらに水質などの恵まれた環境を活かして私たちの強みを伸ばし、

京都らしい革新と横につながるコミュニケーションを大切にしながら何か

新しい繋がりを得て、今までとは違う価値の創造ができるのではないかしら・・

そんなことを当社Nさんの素直で凛とした感想文を読みながら考えました。

若い世代にもっとその価値を感じてもらって、楽しくこの仕事の素晴らしさを繋げていきたいものです。

同じ京都に染め屋仲間がいるってありがたいことですが、このたびは河合さまと川橋さまには感謝いたします。

 

 

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